1,075 views

SEO対策の認識を改めるための9つの誤解例

SEO対策の難易度が非常に高くなりました。コストに見合った結果や成果がSEO対策には期待できない時代になったと言っても過言ではありません。一方で、依然として高い検索順位の獲得による集客効果は確実にあります。

近年の状況で避けるべきは、SEO対策に関する誤解、特に過去の成功例を踏襲することです。SEO対策に関する情報や競合サイトの状況を調査し、現在の、そして目の前の検索結果に対する認識へと改めた上で、それでもSEO対策が必要だと判断した場合は実行して検証するべきでしょう。

本記事ではSEO対策でよく聞く、目にするように感じる誤解例と、それに対する正しいアプローチを2023年9月時点の情報としてご紹介いたします。

■目次

・前提として抑えておきたいSEO対策の誤解例と正しいアプローチ

・よくあるSEO対策の誤解例と正しいアプローチ

・おわりに

前提として抑えておきたいSEO対策の誤解例と正しいアプローチ

まずはSEO対策の前提に関する誤解例と正しいアプローチです。

SEO対策には必勝法がある

「これを実施すれば必ず成功する」という対策内容は残念ながらありません。

正しいアプローチ

評価される内容の傾向はキーワードやエリアによって異なります。

まずは競合サイトの調査が必要です。以下の内容から調査をする機会が多いです。

  • タイトルタグの内容
  • Hタグの内容
  • Webサイト内のコンテンツ
  • 内部、外部リンク状況 など

また、以下のような「最低限、これは実施しておくべき」という対策内容もあります。

  • SSL対応
  • wwwの有無統一などのURLの正規化
  • 404ページの設定
  • マルチデバイスの最適化
  • リダイレクト設定 など

SEO対策が一度成功したら順位は低下しない

SEO対策が成功して高い検索順位が獲得できたとしても、それ以降Webサイトを放置しておくと順位が低下する可能性は高いです。Webサイトの更新性は比較的重要視される指標です。また、更新性が高くとも別の競合サイトがSEO対策に成功し順位が低下することも多くあります。

加えて、近年の検索順位は非常に不安定です。一昔前は検索エンジンのアルゴリズムが更新された際に大きな順位変動が発生していましたが、現在はその限りではありません。極端な表現をすると「なにも起きていないのに順位が大きく変動する」状態が常です。

正しいアプローチ

まずはブログや実績情報などの更新をおすすめします。

また、前述の通り検索順位の変動が常に発生しているため、たとえ順位が低下しても何をせずとも数日後には復調するケースは非常に多くあります。順位の変動や競合の状況を追う場合は、最短でも1か月単位に留めておきましょう。

検索エンジンの評価向上を主軸にする

検索エンジンに評価されることだけを考えたSEO対策はリスクが非常に高いです。確実かつ具体的な評価項目が開示されておらず、またその項目は高い頻度で更新されているからです。

正しいアプローチ

主軸に置くべきは「ユーザーの利便性向上」です。

Googleはユーザーにとって利便性の高いWebサイトを評価します。今後もこの軸が揺らぐことはないでしょう。加えて、Webサイトは根本的にユーザーになにかしらの動作を期待するものです。

SEO対策は極めて不確かな内容を実施するため、判断に迷う機会が多いです。迷った際の指針に「ユーザーの利便性向上」を定めておけば、Googleが提示するSEO対策の原則に立ち返ることができます。万が一SEO対策が失敗してもユーザーの利便性が向上できれば、Webサイト全体のコンバージョン率が改善するかもしれません。

よくあるSEO対策の誤解例と正しいアプローチ

続いてはSEO対策でよく挙げられる内容の誤解例と、その正しいアプローチをご紹介していきます。

キーワード量・文字量を増やす

一定量のキーワードの使用と文字量は必要です。しかしキーワード量、文字量を増やせば増やすほど評価が向上するわけではありません。一昔前に比べて「量」の重要性は低くなり、「質」の重要性が高くなったように感じます。

正しいアプローチ

ユーザーが読みやすい、自然な文章を作成しましょう。

キーワード

関連する類似語句も併用することで自然な文章になります。関連語句の使用は評価向上にも繋がります。なお、比較的重要視されるページ内の見出し(Hタグ)はキーワードを意識して用いることをおすすめします。

文字量

例えばコラムは検索してすぐにわかる、誰にでも作成できるような内容ではく「その事業者でなければ作成できない視点」が「質」に繋がります。

以下のコラムはエムハンドの社内会議をベースに作成しています。エムハンドでなければ作成できない内容です。

また、参考コンテンツがあれば引用元のURLを併せて貼ったり、作成者の簡単なプロフィールを掲載したりすることで専門性、信頼性の向上に繋がることもあります。

内部リンクは評価に関係ない

SEO対策における「リンク」といえば外部リンクのイメージが強いように感じます。しかし、Webサイト内の内部リンクも非常に重要です。ユーザーの利便性を高めることはもちろん、クローラーのサイト内巡回を補助します。

正しいアプローチ

過度な内部リンクはユーザーの混乱を招きます。例えばエムハンドのWebサイトでは以下のように関連するコンテンツ同士の導線として内部リンクを設けています。

外部リンクは効果がない

悪質な外部リンク手法の横行と、それに対するGoogleのペナルティが話題になり「もはや外部リンクには効果がない」という認識が広がった時期もありました。

しかし、信頼性、専門性、権威性が高いWebサイトからの外部リンクはやはり効力があります。また、インデックスされていない新規ドメインのWebサイトを、Googleのクローラーが発見する際のヒントとして外部リンクが役立つこともあります。

正しいアプローチ

SEO対策の一手法として外部リンクが有効であると認識しておきましょう。ただし、基本的に有効なのは「信頼性、専門性、権威性が高い」Webサイトからのリンクです。権威性が高いWebサイトの例として専門学会、専門協会などが挙げられます。

ページ速度は速ければ速いほど評価が高くなる

ページを速く読み込むことができるに越したことはありません。ただし、速度の向上と比例して評価が高くなるわけではありません。

正しいアプローチ

まずはパソコンやスマートフォンなどのデバイスを使用した体感ベースで検証しましょう。インターネットの接続環境や個人の感覚により差はありますので、可能であれば複数人による検証が望ましいです。

遅いと感じないようであれば、速度を改善しても際立った成果は望めない可能性があります。別の対策の実施を検討しましょう。

重複コンテンツはペナルティを受ける

Webサイト内の重複コンテンツは極力避けるべきです。しかし、重複コンテンツが存在するからといってペナルティは発生しません。複数の重複コンテンツの内、ひとつだけが評価されます。

正しいアプローチ

ユーザーの利便性を優先した考え方が望ましいです。ユーザーの利便性が高くなる場合は、無理に重複コンテンツを避ける必要はないと考えます。

例えばエムハンドではユーザーにとって重要な情報である「制作の流れ」コンテンツを「コーポレートサイト制作」「リクルートサイト制作」などのサービス紹介ページで重複して使用しています。

Google Search Consoleの通知内容はすべて解消しなければならない

Google Search Consoleから届く通知は「対象のWebサイトをGoogleがこのように認識している」という趣旨です。解消するべき内容と、放置しても問題ない内容が混在しています。また、解消したエラーの数に応じて評価が向上するわけではありません。

正しいアプローチ

まずは通知内容を確認しましょう。以下の項目で通知が届いている場合はすぐに解消する必要があります。

手動による対策

Googleがスパムサイトとして判定した場合に実施されます。対象のWebサイトは検索結果から除外されています。

セキュリティの問題

Webサイトがハッキングされている、またはユーザーやデバイスに損害を与えるとGoogleが判定した場合に通知されます。対象サイトの検索結果に警告ラベルが表示されたり、アクセスしようとすると警告ページが表示されたりしています。

おわりに

現代のSEO対策は効果や持続性が極めて不確かなため、実施には高いリスクが伴います。集客対策=SEO対策という概念は捨てるべきでしょう。しかし、高い検索順位を獲得することによる集客効果は依然としてあります。SEO対策の重要性が低くなったわけではありません。

Webサイトの運用担当者に必要なのはSEO対策の実施を避けることではなく、正しい認識を持ち、それを社内に啓蒙することです。正しい認識の元で実施したSEO対策は仮に成果が出なかったとしても、次に活かせたり、コンバージョン率の向上に寄与したりと、必ず別の成果に繋がります。

特に過去にSEO対策の経験がある方は本記事の内容を踏まえて、まずは認識を改めることから始めてみてはいかがでしょうか。

※この記事は2023年9月時点のSEO対策に関する情報です。

株式会社エムハンドマーケターチーム

広告戦略を元に、クライアントの課題解決に向けたプロモーション活動を提案・実行します。

Back number