欲しい色と、欲しいカタチに出合えるコーポレートサイト
1895年創業のインク製造業界のパイオニアである、帝国インキ製造株式会社様のコーポレートサイトを担当いたしました。
東京都荒川区の本社をはじめ、全国に7つの営業所を展開し、海外では中国、タイ、マレーシア、インドに拠点を構えるグローバルな企業。特にスクリーンインキに強みを持ち、日々新しい機能を持ったインキづくりにチャレンジしています。
その歴史と文化を表現しながら、絶え間ない技術革新で、人、地球、社会に貢献する姿を表現し、カタログのように使い勝手のよいサイトを目指しました。
ご依頼の経緯
これまで複数のデザイナーがそれぞれサイトを更新していたため、階層が深く、あらゆる情報が重複していた現行サイト。そのため、どこに何の情報があるか分かりにくく、CVへの導線設計ができていないということにお悩みでした。ご要望は、大きく分けて3つ。社内外で営業ツールとして使えるような、使いやすく閲覧しやすいサイトであるということ。社内で簡単に更新ができるということ。そして、ターゲットの属性ごとに異なる訴求ができ、潜在層にもアプローチができること。これらを解決しながら、製品の輝く未来を伝えるWebサイトを作りたいとお話いただきました。
課題・改善提案
Mission
問題と解決策がシームレスになるブランディング
現行サイトを開いた瞬間に担当ディレクターが感じたのは、「何を解決してくれる会社か分かりづらい」という点。原因を丁寧に紐解くと、サイトの目的やターゲットが絞り込まれていないため、MVやコピー、強みやサービス内容に曖昧さがあるという課題に行きつきました。
サイト内で、問題と解決策がシームレスでないため、構成や回遊、遷移の再設計が必要だということ、製品情報の導線や構成が軟弱で、CVに繋がっていないということも合わせて提起。改善案として、化学工業・製造業のリーディングカンパニーであるというブランディングの再構築と、製品情報の整理および拡充をご提案しました。
何をしている会社なのか、ファーストビューのMVとコピーで「色と素材のノウハウや知見」を表現し、業界での立ち位置を正確に訴求。また、ユーザー目線で導入後の未来を想像させる製品情報ページを拡充し、深い事業理解に繋げ、CV獲得への導線設計を行うことを目的としました。
企画設計
Planning and design
サイト側から能動的にコミュニケーションする設計
製品→ 企業→ 強み→ 期待感と、段階を追って事業理解を深めていく導線を設計。メガメニューやハンバーガーメニューで情報を精査しながら、フッターにはサイトマップの役割を持たせ、次に見るべきものをコミュニケーションしていく仕掛けに。
製品情報は、ユーザーの多様さにあわせた入口として、用途・機能・基材・カテゴリの4つの軸からなる総まとめコンテンツを、1スクロール目に表示しました。続く企業情報では、これまでに行った技術開発や知見、斬新なアイデアで未知に挑戦するスピリットを、数字や図解で視覚化しています。強みを知るコンテンツは、主軸であるスクリーンインキの情報ページで表現。
すべてのコンテンツの最後に、それぞれの製品がどのタイミングで必要なのか、クライアントの課題に合わせた解決策を提示し、製品や技術力への期待感を醸成しています。
デザイン・開発
Design and development
カラフルと無着色を効果的に操り、色への自信を表現
帝国インキ様の持つ、独自のカラーガイド。その色へのこだわりや自信をファーストビューで見せるため、カラーガイドをイメージしたカラフルな棒で表現。
波のようなアニメーションで、「色をカタチに、形に色を」というキャッチコピーと調和させています。人が映る画像はコントラストを強め、創業120年以上の歴史ある企業であることを、ドラマチックに表現しています。
要所では効果的に色を使いながら、一方で色を極力使わない工夫も。例えば、「帝国インキの活躍フィールド」コンテンツでは、イラストをあえて無着色にすることで逆に色を強調する手法を採用しました。
全体的にすっきりとした構成とシンプルなアイコンにし、閲覧しやすく、また知りたい情報にアクセスしやすいサイトを目指しています。
Web制作の成果
Result
目に見える成果として、「スクリーンインキ」と検索した際の検索順位が上がっており、新規顧客獲得への新たな導入経路ができたと理解しております。
ローンチ後は保守運用をご発注いただいたため、細かいテキストの修正や、同時制作した採用サイトの更新のお手伝いも。
何より定期的にサイトを訪問する際にページの更新や追加が見られ、担当者レベルでの更新のしやすさを実感していただけたことを嬉しく感じております。