歯科医院のホームページを制作後に、Web広告の運用を検討されている方もいらっしゃるかと思います。
Web広告は多くの種類があり、メリットやデメリットが考えられます。
本記事では2021年時点での情報として歯科医院に焦点を当てた、ホームページ制作後に行うWeb広告の特徴とメリットやデメリットを紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
今回ご紹介する歯科医院に焦点を当てたWeb広告
本記事では、歯科医院のホームページ制作後に行うWeb広告として、下記の内容をご紹介していきます。
- Google/Yahoo!リスティング広告
- Google/Yahoo!ディスプレイ広告
- Instagram広告
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
歯科医院のホームページで行うGoogle/Yahoo!リスティング広告
まずはGoogleとYahoo!のリスティング広告について、ご紹介していきます。
リスティング広告の概要
ユーザーが検索した語句に連動して検索結果の専用枠に表示されるテキスト型の広告です。
広告表示順位は基本的に入札金額で決まり、設定したキーワードに対して、設定した金額が高いほど上位表示され、クリックされるたびに費用が発生されます。
リスティング広告はサービスを探しているユーザーに対して出稿できる広告のため、比較的受診予約を獲得しやすいと言われている商材です。
一方で、競合が多いキーワードほど入札単価が高くなる傾向もあります。
狙うキーワードの単価が高く予算が少額の場合は、クリックの獲得、つまりホームページへ呼び込むユーザーの数がかなり限られてしまうでしょう。
歯科医院のホームページでリスティング広告を運用するイメージ
設定キーワードとしては「歯科」「歯科 エリア名」、あるいは特に注力したい診療科目があれば「矯正」「マウスピース矯正」「インビザライン」「インプラント」などが挙げられます。
出稿エリアも任意に設定できますので、歯科医院の所在地に合わせた設定を行います。
Googleリスティング広告とYahoo!リスティング広告の違いについて
リスティング広告の概要は同じですが、GoogleとYahoo!でいくつか違いがあります。
代表的な内容を挙げていきます。
キーワード単価の違い
一般的に、Googleリスティング広告に比べて、Yahoo!リスティング広告の方がキーワードの入札単価はやや安くなる傾向があります。
入札単価が安ければ、同じ予算でも多くのユーザーを歯科医院のホームページへ呼び込むことができます。
ただし、この傾向はあくまでも全般的なものです。
入札する競合が多ければ多いほど入札単価は上がりますので、競合の数や競合が設定している単価によっては、Yahoo!よりもGoogleリスティング広告のキーワード単価が高くなるケースも当然ありますのでご了承ください。
広告管理ツールの仕様
広告が出稿される仕組みは同じですが、広告を管理するツールの仕様に違いがあります。
例えば、Googleリスティング広告は一度出稿した広告文を上書きする形で変更できますが、Yahoo!リスティング広告ではできません。
Yahoo!で出稿中の広告文を一部変更しようと思うと、変更したい広告文をコピーして貼り付けて同じ広告文を作り、再度新規で作成する必要があります。
また、Googleリスティング広告は出稿のルール設定ができます。
連休の際などに、あらかじめ一時停止・再開したい日付や時間を設定することができますが、Yahoo!広告は停止日のみ可能で、再開の設定は基本的にできません。
その他にも広告管理ツールの仕様の違いはいくつかありますが、あくまでも使い勝手に関わる内容です。
Googleリスティング広告、Yahoo!リスティング広告いずれも、出稿した後の広告費用は必要ですが広告ツールの利用だけであれば基本的には無料ですので、まずは実際に利用してから比較しても遅くはないでしょう。
歯科医院のホームページで行うGoogle/Yahoo!ディスプレイ広告
続いて、GoogleとYahoo!のディスプレイ広告についてみていきましょう。
ディスプレイ広告の概要
Web上の特定の専用枠に表示されるバナー型の広告です。
ディスプレイ広告は「どういったユーザー」が「どういったホームページ」を訪れているか、などによって広告を出稿するターゲティングを行うことができます。
リスティング広告に比べて入札単価が比較的安く、同じ予算でも多くのユーザーをホームページに呼び込むことができます。
一方で、前述のターゲティングはあくまでもユーザーのWeb上の履歴に応じた予測情報のため、ユーザーが調べた語句に連動して出稿するリスティング広告に比べて、ターゲットに広告が届く精度は低い傾向にあります。
そのためディスプレイ広告は、リスティング広告のような受診予約を獲得する目的ではなく、多くのユーザーをホームページに呼び込み、歯科医院のことを知ってもらう「認知」に向いた広告といえるでしょう。
歯科医院のホームページでディスプレイ広告を運用するイメージ
健康・美容関連のターゲティングが用意されているため、特に「矯正」「マウスピース矯正」「インビザライン」関連の診療科目とは比較的相性が良い可能性があります。
また、年齢層や性別といったユーザー属性のターゲティングも可能ですので、各診療科目に対してターゲットとなる属性を定めている場合は、設定することで配信精度が向上するかもしれません。
なお、ユーザー属性の設定はリスティング広告でも可能です。
Googleディスプレイ広告とYahoo!ディスプレイ広告の違いについて
リスティング広告同様にいくつか違いがあります。
設定できるターゲティングの違い
ディスプレイ広告のターゲティングにおいて、Google広告とYahoo!広告では設定できる内容に差異があります。
例えば年齢のターゲティングは下記のカテゴリから選択ができます。
- Google広告:18~24歳、25~34歳、35~44歳、55~64歳、65歳以上、不明
- Yahoo!広告:15~19歳、20~24歳、25~29歳、30~34歳、35~39歳、40~44歳、45~49歳、50~54歳、55~59歳、60~64歳、65~69歳、70歳以上、不明
Google広告に比べてYahoo!広告は年齢層のターゲティングが細かく設定できます。
また、ユーザー属性のターゲティングにおいて、Google広告には「子供の有無」を選択することができる一方、Yahoo!広告では選択ができません。
概要でご紹介したとおりターゲティングはあくまでも予測ではありますが、他にもいくつか差異はあります。
ディスプレイ広告はターゲティング設定が重要なポイントとなりますので、事前にある程度確認しておくと安心です。
配信できるバナーサイズの違い
ディスプレイ広告には配信できるバナーサイズに規定があり、Google広告とYahoo!広告で規定サイズが異なります。
また、パソコン専用配信サイズ、スマートフォン専用配信サイズ、パソコン・スマートフォン両用配信サイズと、配信するデバイスによって細かく規定されていますので、事前に抑えておくようにしましょう。
なお、最も汎用性の高いバナーサイズは300×250でGoogle広告、Yahoo!広告いずれにも対応しており、パソコン・スマートフォン両用の配信が可能です。
歯科医院のホームページで行うInstagram広告
次にInstagram広告についてご紹介いたします。
Instagram広告の特徴
Instagram広告はバナー型の広告や動画の広告をInstagram上に出稿できる媒体です。
ディスプレイ広告同様にユーザーの行動履歴から推定される年齢やエリア、興味関心のターゲティングが可能です。
また、FacebookとInstagramを連動しているユーザーに限っては、Facebookの登録情報に基づいた比較的精度が高いターゲティングも行うことができます。
こちらもターゲティングの精度はディスプレイ広告と同程度となりますので、リスティング広告のような即時受診予約に繋がるような成果はあまり期待できず、Instagramユーザーに対して歯科医院を知ってもらう「認知」向きの商材といえるでしょう。
歯科医院のホームページでInstagram広告を運用するイメージ
Instagramユーザーは若年層の女性ユーザーの利用率が比較的高いといわれています。
特に矯正など若年層の女性ユーザーをターゲットとしている科目を認知する上では、比較的効果的となる可能性があるでしょう。
例えば「矯正」のような関連性のある興味関心カテゴリがあれば、設定しておくことで広告がターゲットの目に留まる機会が増えるかもしれません。
歯科医院のホームページで広告を行う注意点
最後に歯科医院のホームページでWeb広告を行う注意点について解説いたします。
最大の注意点としては「医療広告ガイドライン」でしょう。
広告文やイメージ画像、場合によってはリンク先のホームページ内に用いられている表現までもチェックが及びます。
医療広告ガイドラインに違反していると判断された場合は広告の出稿を行うことができませんので、広告やホームページの表記に関しては十分に気を付けましょう。
また、広告の審査が通過したとしても、Google広告などでは一部使用できる機能に制限がかかり、例えば一部のターゲット設定が利用できないといったこともありますので注意が必要です。
審査に通過したからといって安心せず、広告運用開始後も設定に問題がないか確認するようにしましょう。
目的やターゲットに応じたWeb広告を選ぼう
歯科医院のホームページ制作後に行うWeb広告について代表的な商材を紹介いたしました。
それぞれの広告に特性がありますので、目的やターゲットに応じた商材を選んでください。
なお、広告を行う上では医療広告ガイドラインにも十分に留意するようにしましょう。