• 制作ブログ

ユーザーといっしょにコンテンツをつくる!コミュニティ型オウンドメディア事例12選

5,081 view

オウンドメディア運営者からよくきく悩みに、「コンテンツを継続的に準備するのが大変」というものがあります。これは、アンケート調査等でもよく挙げられる課題です。特に、予算を潤沢にかけられない中小企業にとっては、より大きな悩みかもしれません。ブログタイプのオウンドメディアは手軽に始められるメリットがある一方で、このようにコンテンツの継続が難しいという課題があります。

そのひとつの解決策として考えられるのが「ユーザー参加型」のオウンドメディアというやり方。今回は、ユーザーが参加してコンテンツを作っていくコミュニティ型のオウンドメディア事例を集めてみました。どのようにコンテンツを作っているのか、そのアイデアなどに注目してご覧頂ければと思います。

投稿型オウンドメディア(ユーザーの投稿をコンテンツに)

ユーザーの投稿によりコンテンツが作られていくタイプのオウンドメディアです。

1:オリンパスの写真投稿コミュニティ Fotopus


olympus

http://fotopus.com/

世界中に多くのファンを持つカメラメーカーOLYMPUSが運営するオウンドメディアです。「見つける・つながる・楽しむ!」をテーマに、カメラ好きが集まる写真投稿コミュニティ。人気の高いメディアとして、様々なところで紹介されているオウンドメディアでもあります。

olym2

写真投稿コミュニティということもあり、メインコンテンツは、もちろんユーザーから投稿された写真。投稿した写真は他のユーザーが見ることができるだけでなく、コメントをつけることもできるなど、写真を通じて交流できる点で人気のコミュニティとなっています。

プロが選定して作品賞を決める仕組みを交えて、投稿をモチベートしているなど、参加者の心理を考えたやり方も参考になるメディア。コンテンツは文章だけではないこということを、あらためて学ぶことができるメディア運用事例です。

2:いぬのきもち ねこのきもち


dog
http://pet.benesse.ne.jp/

ベネッセが発行する情報誌「いぬのきもち ねこのきもち」のWEBマガジンとして運営されているメディア。情報誌の告知に留まらず、WEB独自の情報を配信するメディアとなっています。情報誌への誘導だけでなく、犬や猫に関わる様々なサービスや商品へとうまくつなげているところも参考になるメディアです。

dog2

投稿コーナーでは、ユーザーから投稿された多くの写真を掲載。いぬ好き・ねこ好きの心を掴むコンテンツとして、人気の高いコーナーを作り上げています。

会員登録しなくてもSNSのアカウントで投稿可能。また、投稿された写真はWEBサイトだけでなく、フェスブックやTwitterなど広く紹介されるようになっており、自分の愛犬や愛猫を見て欲しいというユーザー心理を上手く利用したしくみになっています。

3:ナース専科


nurse

http://nurse-senka.jp/

看護師向けのサービスを数多く展開する株式会社エス・エム・エスが運営するメディアです。「つながる・まなぶ・はたらく」をテーマに、看護師や看護学生に様々な情報を提供しています。

nurse2

このナース専科で特に人気の高いコーナーが「ラウンジ」。誰かが書きこんだトピックに、他のユーザーがコメントするかたちで、悩み相談や意見交換、情報交換が積極的に行われています。多い時には5分刻みで新しいトピックが書き込まれており、かなりな長文も見られます。場を提供することで、自然とコンテンツが盛り上がっている事例です。

トピックはオープンに公開されていますが、コメントを書いたり見たりするためには会員登録が必要になっており、「ラウンジ」コーナーは、会員数を増やすためにも貢献していると思われます。

ユーザー登場型オウンドメディア(アンケートや体験談をコンテンツに)

ユーザーが投稿するのではなく、ユーザのヘの取材やアンケートなどでコンテンツを作っていくタイプのメディアです。

4:Sunny?Health?みんなの体験談


sunny

http://review.sunnyhealth.com/taiken/

様々なダイエット商品を扱うサニーヘルス株式会社によるオウンドメディアです。自社商品を利用したダイエット体験談を数多く紹介。年齢別、シチュエーション別の体験談など圧倒的な数の体験談から自社商品の宣伝、サービス紹介への誘導を行っているメディアです。

sunny2

このメディアの特徴は、コンテンツのほとんどが、自社商品を使ったユーザーの体験談となっていること。

役立つ情報コンテンツを作成して掲載し続けことは容易ではありませんが、体験談などのいわゆるお客様の声をコンテンツとして編集していくやり方なら、自然とボリュームが増えていきます。

ブライダルダイエット、出産後ダイエットなどとテーマを分けている他、年代別、減量目標別などでも体験談を探せるようになっているところは、読者が共感や悩みを共有しやすい上手なやり方です

体験談を集めたンテンツには、サービス提供側からの一方的な情報にはないリアリティがあり、商品への誘導もスムーズに実現できている点でも参考になります。

5:すぐ婚navi?花嫁日記


sugukon

https://sugukon.com/diary/

CMでもお馴染の結婚式場情報サイト「すぐ婚navi」が運営するオウンドメディアが「花嫁日記」です。すぐ婚naviの相談デスクを利用して実際に結婚式を挙げた花嫁たちの体験談などを紹介しています。

sugukon2

メインコンテンツは、すぐ婚naviのサービスを利用したユーザーへのインタビューから作成されています。

式場選びから、ドレス選び、事前の打ち合わせ、当日の様子など、結婚式を挙げるまでの流れを段階別に分け、それぞれのシーンごとにコンテンツを作成しています。これから結婚式を考えるカップルにとってリアルに感じられるのは、実体験を元にして作成されたコンテンツだからこそ。コンテンツによって自分の結婚式のイメージをふくらませてもらうことで、上手くサービスの利用へとつなげています。

6:E-LIFE住まいのトレンド調査


elife

http://www.e-life.jp/column/trend/

首都圏を中心に不動産情報を提供している株式会社イーライフ運営が運営する不動産情報メディアです。住まいに関してよくある話題をとりあげてメディア化。新築や中古物件などの情報を掲載したサービスサイトへの誘導を図っています。

elife2

「住まいのトレンド調査」という名のとおり、コンテンツは、ユーザーへのアンケート調査を元につくられています。それぞれの調査テーマごとに、100人の回答コメントを紹介するかたちで、ページがテンプレート化されており、非常に合理的な更新ができるしくみになっています。

このようなしくみをつくることで、2日に一回の更新が継続されている点も学べるポイント。運営方法が参考になるメディアです。

7:収納インテリアドットコム


oyama

https://www.iris-interior.com/

アイリスオーヤマが運営するメディア。インテリアや暮らしに関する情報を配信しながら、様々な収納商品の紹介を行っています。

このメディアでは、商品のモニター募集を行い、その使用感や使い方紹介などをコンテンツとしています。また、お部屋紹介のコーナーでは数多くのお部屋写真を紹介しています。ユーザーへのインタビューからコンテンツとして作成していると思われますが、一方的な情報提供ではなく、利用ユーザー目線のコンテンツとすることで興味深く見せているメディア事例だと言えます。

oyama02

クチコミ型オウンドメディア(クチコミをコンテンツに)

商品に対するユーザーのクチコミをコンテンツとするメディア展開事例です。

8:UNIQLO?CIMMUNITY


uniqlo

http://www.uniqlo.com/jp/community/

UNIQLOのコミュニティサイトです。オンラインサイトで販売している商品に対して、ユーザーが様々なコメントができるメディアとなっています。購入を迷っている時に、使用感やサイズ感などを確認できるとして、ユーザーからの高い人気を集めています。

uniqlo2

特徴的なのは、商品への感想や着用感などの自由な投稿など、ユーザーのクチコミがそのままコンテンツとなっているところ。ECサイトの商品ページで、お客様の声を紹介するというやり方はよく見かけますが、ここでは、レビュー自体がメインコンテンツになっており、レビューでお気に入りアイテムを見つけ、そこから商品紹介ページに遷移するという通常とは逆の流れが、うまく形成されています。

ためになった投稿に付ける「なるほど!」というFacebookのいいね!ボタンのような仕組みもあり、ソーシャルメディア的な感覚も、うまく取り入られています。

メンバーシップ型のオウンドメディア(ユーザーの交流をコンテンツに)

会員登録してもらうことで、関心事や嗜好を同じくするユーザーが様々な形で参加・交流するタイプのオウンドメディアです。

9:ヤマサ醤油YAMASA?カフェ


yamasa

http://cafe.shop.yamasa.com/

ユーザーとヤマサがお互いに情報交換しながら、一緒に新しい「おいしさ」をつくっていくコミュニティメディア。ヤマサ商品だけにとどまらず、食に関する様々なコンテンツを展開しています。

yamasa2

このヤマサカフェのコンテンツの多くは、ユーザーへの参加を呼び掛けているところが特徴。テーマを投稿し、それに対する意見などをコメントして募集。商品開発などに活かされる意見として役立てながら、ユーザーにとっても興味深いコンテンツにしていくことを実現しています。

ユーザー自身も投稿テーマを作ることが出来る他、随時、様々なアンケートや投票などを行っており、ユーザーの参加意識を高めるコンテンツを中心に運営されています。

10:マイレシピ


myrepi

http://www.myrepi.com/

様々な生活用品を提供しているP&G運営のオウンドメディアです。美容、健康、ライフスタイル、様々なコンテンツを様々な角度から紹介、自社商品への宣伝へと繋げているメディアです。有名人などを起用することで興味深いコンテンツを提供しているのも特徴的です。

myrepi2

コミュニティカテゴリーはユーザー参加型のコンテンツとなっており、様々なテーマで沢山の投稿がなされています。製品の活用方法などのアイデアを募ることで、上手く宣伝へとつなげているコンテンツ事例です。コミュニティの運営にはポイント制を用いてプレゼントが当たるなどのインセンティブで盛り上がりを促進しています。

11:メルシャンwinesuki


wine

http://winesuki.jp/

メルシャンによる、ワインの楽しみ方を提供するオウンドメディアです。生活にワインをプラスするための情報として、ワインに合うレシピなどを紹介。様々な角度からワインの魅力を伝えながら、ブランドサイトへの誘導を行っています。

wine2

コミュニティカテゴリーでは、お題を投げて、ユーザーからのコメント投稿を募る形でコンテンツの構築を行っています。

楽しみ方やレシピなど、つい人に言いたくなったり、人の意見も聞きたくなったりする、テーマが多く、興味深いコンテンツとして多くのコメントが付く人気の高いコンテンツを実現しています。

12:和酒らぼ


wasyu

http://washulabo.gekkeikan.co.jp/

「和酒らぼ」は月桂冠が運営する日本酒好きのためのコミュニティサイトです。日本酒を中心に「和」をテーマにした様々な情報を提供しており、商品情報やイベント情報なども紹介されています。

wasyu2

掲示板では日本酒にまつわる様々なテーマでの投稿が可能になっています。ユーザーがテーマを作成し、それに対して別のユーザーがコメント。ユーザーの投稿でコンテンツが増えていくつくりになっています。

キャンペーンや投票なども積極的に行っており、ユーザー参加型のコミュニティ運営の参考になるオウンドメディアです。

今回のまとめ

以上、ユーザー参加型のオウンドメディアをご紹介してきましたが、いかがでしょうか。コンテンツは自社で作らなければいけない、そのような固定観念が少しは崩れたのではないでしょうか。自社でのコンテンツ作成に時間不足や人員不足、アイデアの枯渇などの悩みを抱えている時には、このようなユーザー参加型のコンテンツをプラスできないか検討してみるのも1つの方法。上手くいけば人気の高いメディアが作りやすい方法でもあります。ぜひご検討下さい。

seleQt